阿波和紙会館では、いんべの名勝を紹介しています。

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谷の四ツ足堂
美郷には「四ツ足堂」と呼ばれる堂が点在しており、昭和時代には計36
棟確認されている。四ツ足堂は香川県から徳島県にかけて分布し、正面奥
には仏像や神像を安置する小祠(しょうし)を持つ小堂である。堂内では地域の住民が集まって様々な年中行事がおこなわれていた。
 屋根の構造は寄よせむね棟、茅葺(かやぶき)であり、これは本市の四ツ足堂の中では、同じく本市指定有形文化財(建造物)の東槇山薬師堂とならび最も古い建築様式である。間口と奥行はともに約6mである。建立当時の建物は飛騨(ひだ)の大工が一夜で建立したという伝説があるが、1926(大正15)年の火災で全焼して
いる。現存の建物は昭和時代初期に焼失前の形どおりに再建されたもので
あり、地域住民によって大切に守られている。現在は茅葺を保護するため
に、鋼板(こうはん)で屋根を覆っている。
吉野川市教育委員会