阿波和紙会館では、いんべの名勝を紹介しています。

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穀谷の大マツ
高越山の登山口に大きな黒マツの木があった。これは別名観音堂のマツとも呼ばれていた。すぐ横に観音堂がある。マツの背丈は約20メートル、幹の周囲は目の高さで4.8メートル、地面から2.5メートルのところで幹が3つに分かれ 枝の張りは20メートルばかりである。昭和43年8月落雷のために北東に伸びる大枝が損傷した。
 この附近を穀谷というが、昔、寺があって、住民から取りたてた年貢や初穂を納めておく納屋があったので、この地名ができたといわれる。旧暦9月24日は高越神社の祭礼で、昔は毎年大相撲が行なわれ、その中から天下無敵の力士「一本」も生み出された。
 マツの下に小さな記念碑があった。その碑には昭和24年、川田中学校建設のため同校愛育会(PTA)会員が道松149本を伐採し、その代わりに道標として黒マツ、スギ、ヒノキ1,300本を参道の両側へ4間おきに植えたと記してある。もう今はない参道のマツ、観音堂の大マツが惜しまれる。