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五輪塔
町内の寺院,墓地,屋敷等に散見する五輪塔は,鎌倉時代の後半から江戸時代後半にかけて建てられたものである。
この五輪塔は墓標,供養塔,舎利塔としての意味をもっているが,地・水・火・風・空の五輪からなっている。山分では桑内,皆瀬部落に多い。次ぺ−ジ写真の五輪は西法寺の門脇にあるもので,高さが約60センチの中五輪である。
供養塔として,代表的なものをあげれば,明王院境内にある舎利宝篋印塔(ホウキョウイントウ・明王院場内)がある。これは「天明の大飢饉」の翌年,天明7年(1787)7月21日に建てられたものである。明王院第11世住職
快教上人の時代に,道誉という憎が,この地の諸民の苦難を仏の慈悲によって救いたいために建立を思いたったものである。
諸方を回り,喜捨を受け,この塔が建ったが,碑文には
「一切の如来に供養するの功徳あり
一切の聖霊を供養する功徳あり
一切の吉慶を満す為に,
この村一切の地獄を滅す」との意味が書かれている。また,金勝寺門脇には,阿波屋善右衛門が建てたりっばな石塔もある。