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厚孝翁の碑
奥川田の智秀庵の庭先に,2基の墓碑の間に並んで,一基の歌碑が西向きに建てられている。これが「月前納涼」と題する厚孝翁の歌碑である。
表面中央に「月前納涼」と記し,その周囲に輪形で次のように書かれている。
「はるるままに にははたたににすすみみつつききよよたたここののききは
これは,明王院境内の鐘楼東側にある,松月翁の歌碑「行路の雪」と同形式である。この歌を読みやすく書きなおしてみると,次のようになる。
晴るるままに 庭はた谷に 涼み見つ
月清よ ただここの軒端
この裏面には「厚孝翁」と記してある。
厚孝翁は,本名を勢田藤一郎厚孝といい,漢学者として近郷に名声が高かった。字井上の人であり,文政元年(1818)に生まれ明治19年(1886)1月24日に69歳で没している。
なお,この形式の歌碑は全国的にも珍しく,現在までに全国で3基しか発見されていない。そのうちの2基までが本町に(あとの1基は東京の浅草にある)存在し,稀少価値もあるので,貴重な文化財として大切に保存したいものである。
現在、智秀庵は取り壊され、明王院の駐車場となり、碑は同地北側に保存されている。