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湯神楽の神事
湯神楽は古代社会の習俗であり、江戸時代中期にもおこなわれていたと いう伝承があるが、江戸時代にはすでに珍しい行事であったという。 神事は毎年1月9日午前9時に始まり、宮司と総代、氏子が大釜の前に正座する。早朝に境内にしつらえた大釜の四方に忌竹(いみだけ)を立て、注連(しめ)縄を張り、大釜に湯を沸(わ)かして大祓( おおはら)いを奏上する間に榊の葉を1枚ずつちぎって大釜に入れる。そのうちに湯が沸きたつと氏子の数(120戸)だけの束ねた笹の束(たぶさ、あるいはたぐさという)を宮司が湯に浸して参列した氏子に 振りかけて祓い清め一年中の厄を払う。その後、4本の御幣を立てた竹筒に沸いた湯を入れ神前に供え、祝詞(のりと)を奏上して神事は終わる。
神事の後、自治会で当屋となっている人が湯に浸した榊の葉をたぶさ1 本ごとに笹1枚ずつを通してお札とともに各戸に配り、各家ではそれらを 神棚に供える。
吉野川市教育委員会