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山川町神代御宝踊
もとは神いさめの踊りとして京の都で踊られていたものを、都に上った 川田村の者が習い覚えて持ちかえり伝えたものという。『麻植郡川田邑名跡 志』(鹿児島政明1788)の記録から、雨乞いの踊りとして江戸時代には当地 で踊られていたことがわかる。明治時代半ばごろに中断されたものを、こ の地の原田武一郎が大正時代のはじめに再興した。その後再び中断された ものの、『川田町史』(川田町役場1930)編纂の際に調査された古記録と口伝 をもとに、川東名の古老や有志が再興し、現在のような豊年踊りの形態と なった。現在は毎年10月22日の川田八幡神社例大祭で奉納されている。
踊り子は、昭和時代の再興時には青年男女であったが、現在は10~15 歳前後の女子のみとなっている。踊り子の衣装は、金色の烏帽子(えぼし)に白無垢(しろむく )の着物、赤の袴で、左手には直径約20cmの小太鼓を持ち、右手には30cm
ほどのバチを持ち、太鼓を打ち鳴らしながら踊る。小太鼓は生漉( きずき)和紙を
張った上に柿渋を塗ったもので、全国的にも他に類をみないという。踊りは、音頭取りがこの地の生漉和紙で作った采( さい)を振りながら歌うと、かえし が鉦と拍子木を打って合わす。伴奏は3~4名の大人で、拍子木を打つ。 歌は七五調の「入端の歌」に始まり、その後第1段「雪かき」、第2段「虎 松」、第3段「花見」、第4段「石川」、第5段「茶 摘み」、第6段「那にし に」、第7段「汐くみ」、 第8段「御宝」まであ る。
吉野川市教育委員会