阿波和紙会館では、いんべの名勝を紹介しています。

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西福寺
宗派浄土真宗本願寺派 本尊阿弥陀如来 檀徒約300戸
 西福寺は無量山ともいわれ、元仁元年(1224)に開かれたといわれる。最初は讃岐(香川県)山田郡三木という村に建てられた。その後、貞和3年(1347)仏法繁栄(仏教を拡めさかんにすること)のため、阿波国川田村市久保に移転し、文和4年(1355)川田村井上城主、土肥因幡守から、田畑およそ1ヘクタールの寄進を受けたと伝えられる。
 元亀元年(1570)長曽我部元親の家臣桑名弥次郎兵衛の放火にあい、寺のはとんどが焼失した。
 阿波郡村誌に「西福寺が土橋にあり、真宗西京与正寺の末寺で元和年間(1615〜1623)僧源善中興す」とあることから、元和年間に今の場所に再建されたものと思われる。
 安政5年(1776)から、本願寺直属の末寺となった。寛政元年(1789)6月に本堂などがことごとく焼失し、同年8月再建された。平成初年までの本堂がそれである。
 本町で、古い建築物として当寺の院寮があげられる。三角の材木を横に組み合わせて作った建築様式は、奈良の正倉院の校倉造の形式で、特別な工夫が施され、古い歴史を物語っているが、くわしく証拠だてる資料がないのが残念である。

 当寺に安置される本尊阿弥陀如来の像は、高さ70センチの木像金箔づくりで、寛政元年(1789)の本堂焼失後に入寺したもので、作者・製作年もはっきりしない。

 また、祖師親鸞御絵像は、安永5年(1858)4月5日に、本山京都本願寺から寺号と共に賜わったもので、前記の火災にも焼けず現在に伝わっている。
山川町教育委員会
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